売場作りは2つの視点で

店舗スタッフが「新商品をアピールする売場作りができた!」と思っても、ふと遠くから見返してみると『何だかいまいち?』となり、結局上位者が修正することはないでしょうか。ここでは店舗スタッフが売場作りと改善を自分で回していくためのチェックポイントをお伝えします。

売場作りの際は『遠近』両方の視点で確認

陳列後に振り返った時に「目玉商品が目立っていない」「全体的にボリューム不足」という時は、大体作り終わった後に遠目で見ていないケースが挙げられます。逆に遠目でみると整ってきれいに並んでいるのに、いざ手元で見ると『何だか商品を手に取りにくい』ということもあります。
つまり売場作りにおけるコツとは客観視=遠近2つの視点で確認するということです。

確認方法は『写真撮影してスペースの役割を整理』

遠近両方を写真に収めて眺めることで、自分の作った売場の全体感を把握できます。『遠距離』はお客様が来店される際に最初に目に入る位置、『近距離』は実際にお客様が手に取る位置で撮影します。
続いて、撮影した写真に写る売場スペースを役割ごとにカテゴリ分けします。

陳列

例えば調味料のギフト提案をする際に「アイキャッチPOPを青枠に置こう」「購入を促進する手書きPOPやレシピは赤枠」と整理することで、必要なPOPを追加したり位置を変更しやすくなります。
続いて、撮影した画像のチェックポイントを他にもいくつかお伝えします。

① 外から入店させる仕組みが機能しているか

ブラックボード

インショップ型の店舗や専門店にとって大切なポイントです。
一番人通りが多い通りでお客様に“立ち寄ってもらう”ための仕掛けを何かしらされていると思いますが、それが機能しているか写真に収めると通行人視点で確認できます。例えば「大部分が木の陰に隠れている」「ブラックボードの字が読みにくい」など気付きがあり、設置位置の変更や夜間でも目立つサイネージの導入を検討する、といった手が打てます。
ちなみにブラックボードは日替わりメニュー以外の内容だと更新がなかなか難しいところですが、3日に1度の更新頻度があると「今日は何かな?」と通行人の目を引くという話もあります。 

② 購入を促進する仕掛けが機能しているか

まとめ買い

逆に近距離のチェックポイントとして、“購入を促進する仕掛けが機能しているか”が挙げられます。例えば白菜の横に鍋の素を陳列してセット購入を促すクロスMDや、2種類の味を食べ比べ!まとめ買いでお得!といったような購入点数アップの施策です。
また、“レシピ”や“手作り●●”といったPOPを掲示することで購入後のハードルを下げ、購入意欲を高めることもできます。

③ 訴求力を維持するための売場メンテナンス

ぶどう

他にも“売場のメンテナンスができているかどうか”の確認にも便利です。
例えば商品をカゴ盛りした際に、底上げが足りないことがよく見受けられます。 写真越しに確認すると目につきやすくなるため、 品出しをまめにする、重ねられない商品は紙パッキンを多めに敷き詰める、といったメンテナンスが習慣になります。その他、手書きPOPが破れたり折り目が付いていないか、通常棚と違う場所に陳列した商品にプライスカードをつけ忘れていないか、といった点が漏れがちですが写真で売場を客観視することで気が付きやすくなります。

まとめ

売場作りのセルフチェックについてお伝えしました。まずは手始めに店舗スタッフ自身が写真撮影して売場を見直すだけなので簡単に実施できます。
発展編として、閲覧できる人数を増やし他店に取り組みを共有する他、エリアマネージャーやスーパーバイザーがコメントできるように仕組み化したり、POPやプライスカードのデータをまとめてすぐに印刷できるようにする、などしておくことでよりスムーズに売場改善できます。

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