タスク管理の失敗を防ぐには? [店舗編]

タスク管理

売上報告、スタッフの面接、仕入れ登録、労務管理や教育等・・・店舗において「タスク」の範囲は多岐に渡ると思います。
そもそもタスク管理は「いつまでに何をやるべきか」を記憶に頼らず管理することで、目の前の今やるべきことに集中するため、そしてやるべきことを見逃さないために行います。

店舗スタッフにとっても接客などの店頭業務に集中するために必要なタスク管理ですが、お客様対応はいつ何が来るのか予想ができず計画通りにはいかないため、
接客業におけるタスク管理の難易度は高くなります。
ただ本部が店舗に出す指示は計画に基づいたものがメインで予測を立てられるため、 タスク管理により店舗が効率よく業務を進める余地があります。

タスク管理のチェックポイント

タスク管理のツールはアナログなノート管理から専用のアプリまで様々で、関連書籍もネット書店で調べると600冊以上ありその分相性もあります。
ただどの手段でもおさえるポイントはこの3つです。

  1. 業務指示を1か所に集約してあげる
  2. 誰のボールなのか明確にさせる
  3. タスクに優先順位をつける判断材料を提供する

こちらを 順 に見て行きましょう。

1.業務指示を1か所に集約してあげる

指示の内容を箇条書きやかんばん方式などで一覧にまとめてあげることで、今どんな指示が来ていて、どのくらい作業がありそうかを一目で把握することができますが、
チャットや口頭で指示を受けた場合だとタスク一覧に追加するまでのタイムラグがネックになります。
店舗スタッフは接客や電話対応も多く、まめにタスクリストを更新しにくい環境にあります。

タイムラグを解消するには指示側でメールやタスク共有ツールなどにより形に残すことで後で見返せるようにし、できれば指示のルートや蓄積方法などの運用ルールを定めることが望ましいでしょう。
もしデジタルツールによる管理であれば、店舗スタッフが自分でタスクを追加できるかどうかも選定のポイントになります。

チャットツールは?

最近は『 やりとりはチャットツールに集約している 』、という声もありますがタスク化においてはあまり向いていません。
指示側は手間がかかりませんが、受け手にとっては負担がかかります。
やりとりが1か所にまとまらず『後でここを読み返そう』と覚えておく必要があり、やり取りも流れてしまいがちだからです。
逆にチャットは受けた指示に対して質問や認識の共有をするのに適しています。ツールの強みを活かして運用しましょう。

2.誰のボールなのか明確にする

タスクによっては、2名以上の間でボールの渡し合いになるでしょう。

例えば、チラシを作成する時は、
(本部)原案提出→(店舗)掲載品等の校正、フィードバック→(本部)原稿戻し→(店舗)再校提出→(本部)確定

と本部と店舗間を何回かやり取りすることもあるでしょう。その間、誰のボールか曖昧になることはありませんか?

チラシの例で言うと、

(店舗)『表記が2パターンあるけれどどっちが正しいの?』と質問をして回答が来てからまとめて校正をしようと待っている
(本部)一方指示側が質問を見逃したり、『忙しいから後で返そう。それ以外のところは進められるはず』と考えている

お互いが相手待ちの状態でムダに時間が経ってしまうことも珍しくありません。指示側と指示の受け手のパワーバランスが異なると、心理的に『あの件どうなっていますか?』と声をかけにくいものです。

対処法として、『今そのタスクのボールは誰のものか(そのタスクの実施者は誰か)』を関係者間で明確にすることが大切です。
先ほどの例だと店舗は『正しい表記を教えてください。ご連絡いただいた後まとめて校正します。』というように相手に対して求めるアクションと自分のステータスを伝えることで、『誰のボール』か明確になります。
タスクを共有して、ステータスが表示されるツールであれば『今ボールは●●にある』と可視化できるため、関係者同士での認識合わせもスムーズになります。

3.タスクに優先順位をつける判断材料を提供する

[タスク]は元々「課された仕事・課題」という意味で、ビジネスの場では[期限が決まっているやるべき作業]といったニュアンスが強いでしょう。
一方で指示を受けた時に期限を伝えられずに優先順位が見えず、割り込みの仕事に埋もれてしまいがちです。相手に指示を出すときには、期限を始めとして相手が求める情報を盛り込むようにしましょう。

[参考記事]文章力が試される? これからの文字ベースのコミュニケーション

ちなみに仕事の優先順位を判断する側の判断基準として1つのおすすめの指標があります。
生産性に関する考察で世界的な影響力を持つ権威が提唱したタスク管理の手法GTD(GETTING THINGS DONE)によると、

「次にとるべき行動」が2分以内にできることなら、その場でやってしまおう。」
「2分というのはあくまで目安に過ぎない。インボックスの見極めにもっと時間を避ける人なら5分や10分に設定してもいい」
-デビッド・アレン(2015)『はじめてのGTD ストレスフリーの整理術』(二見書房)

といった考え方があります。
前述の通り接客業務に携わると割り込み業務が多く、タスクの優先付け自体に時間がかかりがちです。『今やるか?後でやるか?』について判断基準を持つことで、タスクの処理スピードを向上させることができます。

それでも終わらない時は?

人手は足りているのにも関わらず店舗の進捗が思わしくない時は、指示の内容や難易度を見直すのも1つです。状況を今一度整理すると、複数のパターンがあります。   

全ての店舗がある特定の業務指示になると進捗率が思わしくない時は、仕組みを見直す機会かもしれません。

特定のSVが管轄する担当店舗の実施率が悪いようであれば、指示の内容やコミュニケーションに改善の余地があるかもしれません。

特定の店舗にだけ見られるのであれば、店長を始めとして店舗スタッフにヒアリングすることもできるでしょう。

業務が滞る理由の1つに『情報か権限か、どちらか不足している』場合もあると言います。ボトルネックがどこにあるのか見つけることが大切です。

まとめ

タスク管理がうまく回ると、タスクに関わる複数メンバーの業務改善につながります。タスク管理によって残業時間を削減できた事例もありますのでこちらもご覧ください。

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