店長から見た店舗運営のよくある課題とは?
- 飲食
- サービス
- チャットツール
- アパレル
こんにちは。
店舗運営の現場の多くでは、店長やマネジメントスタッフが人員の少ない環境で孤軍奮闘しています。特に小型店舗では社員は1~2名で、あとはパートやアルバイトが支える形が一般的です。
こうした状況の中、店長は店舗全体の管理を担うため日々の運営からスタッフのシフト調整や教育、売上管理に至るまで幅広い役割を一手に引き受けています。
このような状況で生じる「孤独感」や「相談しづらさ」も、店長の大きな悩みの一つではないでしょうか。
今回は店舗側の視点から、店舗運営でよくある課題と具体的な解決方法についてご紹介します。
店長によくある悩み・課題
商品の価格変更のお知らせ、システム更新のスケジュール、キャンペーンの達成進捗報告依頼など、店舗には日々様々な連絡や指示が本社(本部)の各部署から送られてきます。
逆に店舗からも日々の定例報告の他に、お客様からのクレームや設備の故障など多様な連絡を本部の各部署へ送っています。
その一方で、現場からの報告だけでは実態を把握しにくく、現場の負担や課題が見過ごされがちな状況も少なくありません。
店長が抱えがちな悩みや課題として、下記があげられます。
本社各部署や店舗管理担当者とのやりとり
・報告内容によって担当部署が違う、どの部署に相談すればいいのかわからない
・店舗異動により過去の相談履歴を追ったり探したりすることが難しい
・本社と勤務時間や忙しい時間帯(ピークタイム)が違うので、やりとりに時間がかかる
スタッフ間の調整、人間関係
・仲の悪いスタッフがいる、シフト作成に気を遣う
・自分の手が回らず新人への教育がパート頼みになっている
上司や本社以外の人への相談方法
・こんな時、他の店ではどうしているんだろう?を相談できる人がいない
・上司や本社には評価が下がりそう、怒られそうで相談できない
・仲の良い同僚が店舗内にしかいない
具体的にどうしたらいいの?
前述の様に、店長の悩みや課題は多岐にわたります。
今回は運用ルールとITツール、アナログとデジタルの両面から具体的な解決策をご紹介します。
運用ルールで解決できること
店長会議で雑談時間を用意する
定期的に店長が集まる店長会議などの機会に、会議の議題とは別に雑談できる時間帯を設け、自由に相談できる時間帯を作ることで他の店長に不安に思っていることを相談したり、施策や考え方などを共有することができます。
本社の方が店長会議に同席されるケースもあるかと思いますが、その時間帯は「店長の意見を聞く場」として、求められた時以外は聞き役に徹することをお勧めします。
「店舗へ連絡OK」の時間帯を定める
店舗には明確に忙しい時間帯や曜日があり、業務の前後や合間を縫って本社からの連絡を確認しています。本社からの連絡が不規則だと、店舗側でも優先順位を決められません。
店舗が何度も本社からの連絡を確認しなくて良いように「店舗への連絡は午前11時まで」「当日締め切りの依頼は禁止」などのルールを会社全体で決めてしまうのも1つの方法です。
その際は緊急時の連絡方法を別途準備しておき、「この連絡方法は緊急のものだ」と店舗がすぐにわかるように周知しておくことも必要です。
匿名で利用できる相談窓口を用意する
「業務について相談したいことがあるけど、他の人には知られたくない」という方は、自分の相談が本社の誰に共有されているのか、もしかしたら上司や当事者に知られてしまうのではないかと不安になるものです。
匿名で相談できるのはもちろんですが、それが誰かを知ることをできるのは利用ツールのシステム管理者など本当に限られた方だけとし、その旨を周知することで「それなら相談してみよう」と相談者の増加や信頼感につなげることができます。
本社側で回答する際も回答者の部署名のみで名前は出さないことで、その後に個人への連絡や相談を防ぐことができます。
ITツールで解決できること
グループチャット環境を用意する
同期や同じ地域の店長同士など、立場の近いメンバーのみで構成したグループチャットがあるとカジュアルな相談や報告にとても便利です。個人のスマートフォンやアカウントでやりとりされている方もいるかと思いますが、個人任せにせず、業務についての場所は本社が用意してあげるべきです。
また、チャットで事前にコミュニケーションを取っておけることで、店長会議などで実際に会った際にもコミュニケーションが取りやすくなります。
よくある質問(FAQ)を用意する
店舗から本社へよくされる問い合わせや質問・要望とそれに対する回答をまとめて、社内のポータルサイトなど店長が閲覧できるところに掲示しましょう。
その際には閲覧しても解決しなかった場合の相談先や連絡先を内容にあわせて記載しておくのがおすすめです。
商品と備品については品番を添えて調達部、POSシステムについては発生日時とエラー画面を添えて情報システム部へなど、問い合わせ先と欲しい情報を記載しておくとその後のやりとりがスムーズになります。
人事異動に左右されない、情報の蓄積とシステム化
チェーン企業では人員異動や組織変更に伴い定期的に店長も配置換えとなるケースが多いです。
このため、店舗についての引継ぎも定期的に行われることになりますが、例えば「〇月には地域の祭りへの協賛依頼があって前回はこのように処理した」「この設備修理は前回△年前でこの業者に依頼した」など本社が用意した各種マニュアルには無い店舗独自の引継ぎ事項が存在することがあります。これは、各店長の裁量に任せて引継ぎされることが多く、個人によって情報量や内容に大きな差があります。
何かあって当時の店長に相談したいときに、当時が誰だったのか、どのように処理したのかなどすぐに調べられるように、店舗での業務履歴を登録して管理しておけるナレッジシステムなどの利用をおすすめします。
「固定ルール」を設定できるシフト管理システムを利用する
最近のシフト管理システムでは、特定のスタッフ同士の組み合わせを避ける「固定ルール」を設定できるシステムが増えています。
店舗内の人間関係は早めに改善することがなによりですが、改善に時間がかかる場合は改善するために時間と労力を充て、シフト作成はシステム任せにしてしまいましょう。
また、スタッフの希望や勤務条件も加味した上でシフトを作成してくれるので、店長は出来上がったシフトの確認と手直しをするだけと大幅に業務負担を減らすことができます。
店舗Linkleで解決するならこの機能!
店舗Linkleも店長をサポートする機能を揃えています。
本部への問合せ機能
店舗からの質問や問い合わせ、顧客への対応状況などを一元管理できる
こちらは、店舗から質問を投稿すると内容に応じて本社の対応部署が回答し、解決までやりとりするための機能です。
店舗側としては、どの部署に聞いたらいいのかわからない質問も本社側で判断して適正なメンバーが回答してくれるので、たらい回しになったり回答が遅延することが無くなります。
本社側では蓄積された問い合わせデータを活用してFAQを作成したり、店舗向けマニュアルの改善を行ったりと、幅広く二次活用が可能です。
コミュニティ機能
限られたメンバーでグループチャットできる
メンバーを指定してルームと呼ばれるグループを作り、その中で自由にチャットできる機能です。
こちらは、ルーム作成権限が付与されているユーザーであればルームを自由に作成することができますが、そのほかに「メッセージ」という権限がなくても自由に宛先のメンバーを指定してグループを作成できる機能があります。
このため本社が用意していないルームのメンバーでチャットをしたいときも、店長本人の裁量で自由にグループチャットできるようになります。
まとめ
いかがでしょうか?
店舗運営でよくある課題と記載はしましたが、具体的な例を見ていくと運用ルールとITツールの活用で改善していけるものがほとんどでした。まず最初に手を付けやすい解決方法としては、同じ店長同士で自由にやりとりできるグループチャットを準備することでしょうか。
FAQやシフト作成はAIを利用して、過去のデータを分析して自動で生成・リスト化するシステムも登場しています。
運用ルールの制定準備とともに、ITツールの導入も是非検討してみてください。
この記事が皆様の参考になれば幸いです。