ノンデスクワーカーとは?デスクワーカーとのすれ違い防止策
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こんにちは。
ノンデスクワーカー(デスクレスワーカー)という言葉を耳にしたことはありますでしょうか。
デスクワーク中心ではなく、店舗や施設など様々な現場の最前線で働く人を指す言葉です。
今回はノンデスクワーカーの特徴を参考に、「多店舗企業の本部と店舗間で起こる、すれ違いの原因と防止策」についてまとめました。
ノンデスクワーカーとは
世界の労働人口の約80%、日本では約56%がノンデスクワーカーであるとも言われています。
業種は一般に製造や建設現場、物流・運輸業をイメージしますが、他にも小売、サービス業、介護・医療、農業などと多岐にわたります。
多店舗展開企業の場合、一般的に以下のように分類されます。
- ・本部=デスクワーカー
- ・店舗に所属する従業員=ノンデスクワーカー
参照:独立行政法人労働政策研究・研究機構 「早わかり グラフでみる労働の今 職業別就業者数」から弊社算出
https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/chart/html/g0006.html
すれ違いの原因?ノンデスクワーカーの業務環境
ノンデスクワーカーの業務環境について、特徴をいくつか取り上げます。
① IT化が進んでいない・進めにくい
ノンデスクワーカーの職場環境へのIT投資は後回しになりがちです。
加えて小売業の場合はバックヤードの広さに限界があるため、PCを社員1台ずつ支給せず、共有PCのみ設置することも多いでしょう。
店頭業務の隙間をぬって他の社員が使用していないタイミングにPCを使用するとなると、おのずとPC作業にかけられる時間が限られます。
➁ 紙の運用が多い
現場の業務は細かく臨機応変さを求められるため、結果として紙の運用が多い傾向にあります。紙ベースの運用の場合、転記作業の手間やミス、タイムラグといった課題があります。
③ 個別のメールアドレスがない
83%のノンデスクワーカーがメールアドレスを持っていないという調査もあります。
日本の小売企業においてもメールアドレスは店舗共通、もしくは店長など一部の社員だけ付与されるケースも珍しくありません。
④ シフト制
店舗スタッフは主にシフト制で本部スタッフが暦通りの勤務のことが多く、すれ違いがちです。
休みが不規則なため、シフトとタスクの調整が難しい傾向にあります。
さらに小売業における本部と店舗は物理的に離れた拠点で働いているため、直接会話できる機会が臨店や会議などと限られています。
本部と店舗の目指すべきコミュニケーションとは?
本来店舗は販売やサービス提供に特化した現場なので、店頭業務に集中できるよう精度の高いコミュニケーションが理想です。
店舗スタッフはPC作業時間が少ないため、本部からの情報を確認する時間も、逆に発信する機会も限られます。
情報共有を効率化して店舗の負担を減らせるよう、運用と環境の整備が必要です。
本部と店舗のすれ違いを防ぐには?
ムリなくムダなく本部と店舗が連携するためのポイントをまとめました。
業務用モバイル端末の導入
IT化を進めるために導入したシステムを活用するためにも、操作するデバイスも確保したいところです。
タブレットやスマートフォンはPCよりスペースの制約も受けにくく、店頭業務の合間に操作できます。
実際に多店舗企業の担当者様が、発注・勤怠システムといった既存システムの刷新とセットでタブレットのリース、もしくは購入するケースがとても多いです。
・タスクの期限・進捗・指示経路の管理
本部と店舗が休みですれ違っても、店舗が自分のペースで指示を実行に移せるように留意したいところです。
そのためには「タスクリストの作成」、「フォローできるよう進捗が見える」、「指示経路を分散させない」、「指示と指示に対する問い合わせはセットで管理する」点がポイントになります。
店舗運営情報の集約
本部が指示をする際に関連情報もセットで伝えると思いますが、いざ担当者が実施する際に、改めてマニュアルなどを読み直すこともあるでしょう。
本部が全ての不明点を予想して、事前に補足することは難しいので、あらかじめ共用のファイルサーバーやグループウェアに、店舗業務に関するマニュアル等の資料を集約しておくことをおすすめします。
店舗が見やすい形で店舗の運営情報がまとまっていれば自発的に調べるようになるので、本部と店舗の双方の手が止まらずに済みます。
不要なメールや報告作業を減らす
店舗の情報処理に関する負担を減らす必要があります。
『「そもそも自分に関係のない連絡が来ない」ように受信する情報を減らす』、「空き時間に作業できる」、「簡単な操作で報告を終える」など、送信する際の負担、両方を減らすことが必要です。
【参考】店舗はなぜグループウェアやメールの未読をため込むのか
手書き文書の電子化
店舗内の手書き文書として注文書等のFAXや報告書、引継ぎノートなどが挙げられますが、これらの電子化も1つの方法です。
転記作業の手間やミス、タイムラグの解消といったメリットがあります。
引き継ぎノートを電子化すると記載内容に対する質問や回答の追記がしやすく、引継ぎ事項に対する理解度を深めることができます。
まとめ
本部と店舗の業務環境の差を埋めるには、店舗に寄りそったコミュニケーションを取る必要があります。
店舗に合わせて本部にしわ寄せがいかないよう、専用ツールを活用するのも1つです。
本部-店舗間の情報共有に関するご相談や、デモサイトのお試しなどお気軽にお問い合わせください。